咬合(噛み合わせ)について

先週日曜日はJOPA主催の咬合についてのセミナーに参加してきました。今でこそ顎関節症の方のお問い合わせや来院される方も多いですし、一般的にも噛み合わせが如何に身体に影響を及ぼすかというのはなんとなく感じていらっしゃる方も多いと思います。
僕個人も興味深くお話を聞けました。今回は海外のD.Oが講師でもなく、また会長が講義をされる時間も三部構成のうちの最後のみ。最初の二部は実際の歯科の先生(その業界では随分名の知れた方でテレビなどにも色々出演されているそうです)による講義でした。
まず興味深かったのは「咬合圧の骨髄弾道」という話です。まず最初に本物の人体の頭蓋骨の重さを紹介されたのですが歯がない頭蓋骨は歯がある頭蓋骨に比べてなんと重さが半分しかありません。そしてそのしっかり揃った歯で毎回咀嚼する力は軽いピーナッツを噛むのでも約60キログラム/1平方センチほどあるのです。この力で噛むことを繰り返すとその力の振動が直接脳への刺激となり、140〜150億ある脳の細胞を刺激し、脳の働きを活性化してくれるとの事です。そういえば少々前の金さん、銀さんってガムを噛むのが趣味でしたっけ。統計的に言っても認知症の方で歯が丈夫という方は少ないそうです。
そして体のバランスの例で言うと、犬の犬歯を実験的に少し削るとそれだけでバランスを崩して腰が抜けたようになり上手く歩けなくなるそうです(実際にビデオで紹介されました)。人間においてもかみ合わせの問題は体と心の成長に随分影響するのですね。
そしてJOPA会長による講義とデモンストレーションでは僕達手技療法の分野で如何に歯に関するトラブルが全身の問題症状へ関与しているかが示されました。具体的に言うと会場にいらっしゃる方を無作為に選びその方が左肩の挙上制限があったのですが、問題のある歯(他の歯と同調せず動いている、説明は細かくは割愛しますが歯も爪も人体のあらゆる部分は常に動いているのです!!)をリリースする事によって、肩を触ることなく歯のみのアプローチで左肩は上がるようになってしまいました。
これはオステオパシーのすごさです。歯科の先生もびっくりされていました。全身を一つのユニットとしてみる、というオステオパシーの原則からとらえると現代医学のお医者様も随分びっくりする現象を目の当たりにされるのではないでしょうか。会場にも内科や、歯科、整形外科などお医者様も随分いらっしゃいましたが、うまく連携しあいつつ苦しんでいらっしゃる患者様への手助けとなる事を切に願います。
少々の虫歯、歯槽膿漏・・・などと放っておいている歯ありませんか?意外とその肩こりや腰痛の原因かもしれませんよ・・・
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