プライド

「プライドを持つ」というととかくかっこいい、良いことのような印象を受ける言葉です。特に勝負事、例えば今旬のWBCや僕も好きな格闘技など相手といざ勝負!という場面ではプライドをどれだけ高く持って望めるかによって勝ち負けが決まってくるかもしれません。やるまえから気持ちで飲まれてしまうと負けてしまいます。
ところが僕がセミナーに行くと、会長から良く「プライド棄てて頑張らないとうまくはならない」と言われます。セミナー会場にはこの道何十年、みたいなベテラン先生もいらっしゃれば整形や歯科のお医者様もいらっしゃいます。この世界に入って今まで色々な場面でも「俺はこれこれでこんな症状を1日で治す!」「どこ行っても治らなかったこんな人を治した。」「うちには医者が紹介で良く通ってくる」とまあ武勇伝のたまう先生方の多い事・・・。それなりに結果も出て患者さんから先生と呼ばれるとその内そんな風になってくるのでしょうか。
JOPAのセミナーに来られる先生方は本当に良い方が多くて上記のような武勇伝を法螺吹く先生にはあまりお目にかかりません。皆さんもちろんその世界では結果を既に出していらっしゃるのでしょうがそれでも更に上を目指してわざわざ多くの負担を背負いながら勉強に来られているのです。
そんな中、「こんなこと出来るよ・・・知ってるよ・・・」というようなプライドを高く持ちすぎると本当に大切な基本の部分や、新たな事にしても正しく練習、吸収する際に非常に妨げになるという事を会長はおっしゃっているのだと思います。人間の体というのはいくら勉強してもしてもしつくせるものではないですし、技術というものも更なる上には上があるものです(まあどの世界もそういう意味では同じかもしれませんが・・・)。
僕自身はまだまだ知りたいこと、出来ておかなくてはいけない事が沢山ありますから「下手なプライド」はその辺にほっぽいてどんどん勉強していきたいと思っております。