子供さんへのオステオパシー

    朝晩は随分過ごしやすくなり秋の気配も感じるようになりました。

先日あるお母様がお子さんを診て欲しいと来院されました。最近は学校で姿勢検診が行われるところも多いようでこうしたご相談も増えています。これは良いことだと思います。 

身体を調整するというと疲れや痛みのある大人のものだというイメージがあります。しかしまだ身体が出来上がっていない成長期の子供さんこそ、曲がった状態を放置して成長していくことが、健康にどうよくないかおおよそ想像できると思います。

また姿勢が良くないというのはイメージ的にも正直良くなく、面接その他その後の人生、または性格形成にも影響があると個人的には思っています。

特にこのお子さまは5歳くらいの時にも拝見したのですが足を手術されていました。お医者様的には外科的手術で処置し、その箇所がくっつけばそれで「治った」ということになるでしょう。

しかしオステオパシーでは全身をトータルに診ます。手術をすると筋膜や骨膜を巻きこんで強い制限をつくり、その制限は全身に影響していきます。事実そうで、外傷や手術をしてしまうと( もちろん致し方ないケースはあるのですが)その制限は完全には一生抜けません。適時その制限を抜くようなオステオパシー施術をしておいたほうがよいと思いますし、その時にもそうお話しました。

ただ残念ながらこうした話をなかなか一般の方は理解し難いでしょうし医師が治ったといえばそれで安心されるのも無理はないかもしれません。

そして今回数年ぶりに拝見したのですが…その制限はやはり強固なものになっていました。お母様に一緒に足首の固さを触診して貰いましたが怪我をした側が明らかに(その部分を怪我した訳でもないのに)動きにくくなっています。これではまともな身体の重心は維持出来ず身体の他に不調をきたすかもしれません。

もちろん、どちらのリスクをとるかという問題なので仕方がない場合もあるのですが、いずれにしても子供さんの姿勢がいかにその後の健康に影響を与えるか一考頂けたらと思います。