女性生殖器へのアプローチ〜オステオパシーセミナー受講感想

 9月半ばに「女性生殖器へのアプローチ」というセミナーが一日神戸であり参加して来ました。セミナー内容は、主に女性の子宮や泌尿器などの臓器が起こすオステオパシー病変とそれらが身体に及ぼす様々な影響について学び、またそうした病変に対するオステオパシー的治療法について行いました。
 何度か触れたように海外ではオステオパシーは医療として認められていますので、産婦人科などにもオステオパスがおり出産の手伝いや産前後のケアを行っている地域もあります(出産に対してもその方法論、妊娠前から妊娠中の構造へのアプローチが、妊婦や乳児の産後から成人に至るまでの健康状態にとって非常に大切になるのです)。例えば子宮という臓器を考えてみると、骨盤の前方、後方、左右から強い靭帯でハンモックのように吊り下げられています。なのでごく簡単に述べると骨盤に問題があると、子宮や卵管は捻じれます。
 そこで骨盤を本当に正しく修正する必要がある訳ですが(この本当に、というのが大切で骨盤矯正など言われているサロンなどが山ほどありますが本当に骨盤を正しく診ることの出来る治療家はそうはいないと思います)、骨盤を正しくしても、おなかの中での筋膜の癒着などで子宮や卵巣の傾き、捻じれ、癒着などが戻らないケースがあり、その場合今度は臓器そのものを緩めたり位置を正しくする必要がある訳です。海外では膣の中から矯正する(インナーテクニック)という事も合法的に行われている地域もあります。日本においてはそれは問題もあるので、今回はおなかの上からのアプローチ(アウターテクニック)のセミナーでしたが、それでも素晴らしい効果がある事を学びました。
 現代は生活習慣や、ハイヒール等の履物で骨盤の位置がおかしくなったり、食べ物や黄砂や電磁波などの身の回りの物質の影響などで腹膜が固い女性が増えています。
 生理痛や不妊症に始まり、夜尿症や尿失禁、性交痛など他人に相談しづらい症状も、身体の構造を正しくする事で随分軽減する場合があります。のどかでも上記のような症状の軽減例は今までも多くいらっしゃいました。
もちろん医療機関で医学的病気がないかをチェックする事も大切ですが、それで異常がない場合は構造についても考えてみてはいかがでしょうか?