前向きに

本日呉にて。本当に暑い日が続きますね。少し庭に出て水遣りをしてるだけでも汗がたらたらです。特にサウナやジムで汗を出すくせがついているので最近顔を広げ始めたあさがおのように毛穴が開いてしまっているようです。
さて今日2,3週間に一度予約をくださる耳鳴り、めまいで悩まれてる男性が来店されました。こうした耳鳴りを伴うようなめまい(この方の場合はふわふわ雲の上を歩いているような感覚から、ひどいときは天井がぐるぐる回るような症状さへ感じたようです。)で病院などでも特定の原因が見当たらないやっかいな症状をメニエール症候群といいます。この方も病院でそうした診断をくだされ、当初、冬場毎週のように通われておりました。そのつらさはなられた方でないとわからないもので、足元がおぼつかい不安から外出も控えがちになりますし、眠れない夜に「ガーガー」音がする耳鳴りとともに過ごすのは、いっそ耳をとってしまいたくなるそうです。この方も性格的に細かなところまで原因を探られるところがありまして、そうなられた原因を探る為あらゆる医学的書物やテレビ番組などを細かく勉強されては私に報告や質問をしてくださり、症状のおつらいときには施術の間中そのつらさを訴えられておられました。症状は全身、特に頭の付け根の部分や肩の筋肉を緩めていくことによって少しずつ改善していかれ、めまいは出なくなられたようですが、このメニエールというのは何をもって完治とするのか難しく、耳鳴りは大なり小なりよくなったりまた出たりというようです。
そんな時少し休まれて来店されたこの方は少し晴れやかな顔をされ、「なんか前は自分だけなんでこんなんで苦しむんじゃろうと考えていたけど、人生自分に与えられたルールの中でよかったり悪かったりがあるだけで、死ぬまでの平均で考えたらみんな同じだけのよい事と悪いことがあるんじゃないかのう。」と語られ始め、随分と晴れやかなお顔をされておられます。正直かなりふさぎこまれ、後ろ向きなコメントの多かったこの方がどのようにしてそう前向きになられたのかややびっくりしたのですが、その後も症状は改善しつつも耳鳴りは完全には止まっておりませんが随分と活動的になられたようです。本日も「子供は新しいことを目にしたら新鮮にどんどん感動したり吸収したりするけど、90歳の年寄りだってどれだけの経験をしとろうが、まだまだ初めて経験することは無限にあるんよのう(ちなみにこの方は60代です)」と語られ始めました。なにやら哲学的ではありますが、この方は社会ネタを風刺を交えたり、身近なことなど随分色々なことを感じられお話してくださいます。ちなみに今は大正琴で演歌を作詞作曲されているらしく、その難しさを施術の間中聞かせて下さいました。